「士」の付く職業は、先生と呼ばれ、社会的ステイタスも高いといったイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか。
実際に税理士や公認会計士、弁護士など「士」の付く職業につき、高いステイタスと収入を得て、成功されている方も少なくありません。
しかしながら、近年では不況のあおりをうけ、士業のビジネスも変化しつつあります。
年々、厳しくなりつつある税理士ビジネスの現状について、これから独立開業しようとお考えの方にわかりやすくお伝えしていきます。
一般的に税理士の資格は難易度が高い資格として広く知られており、資格を取得するのは簡単ではありません。
税理士試験は全部で11科目あり、その中の5科目に合格しなければならないため、働きながら勉強を続ける方も多く、合格までに10年以上の年月を費やす人も少なくありません。
なかには、資格を取得することが目的化してしまっている人もおり、「資格さえ取得すればバラ色の未来が待っている」と思い込んでいる人もいるようです。しかしながら、実際はそんなに甘くないのが現実。難易度の高い国家資格でも、資格の威力は一昔前に比べるとそんなに大きくないのです。
税理士資格の取得を目指す方のほとんどは、めでたく資格を取得できたら「独立開業したい」とお考えなのではないでしょうか。
ただ、どれほど素晴らしい実力をお持ちだとしても、お客さんが来てくれなければビジネスとしては成り立ちません。
一昔前と異なり、現在ではすでに税理士として活躍されている方々でさえ、不景気の影響を受け、顧問先が減っているとの声をよく耳にいたします。
ベテラン税理士でさえ不況の煽りを受けているなか、資格を取得したばかりの新米税理士が何の戦略もなく成功できるほど甘くはないのが現実。
難しい税理士試験をパスしたとしても、資格を取得しただけで華々しく独立開業ができ、高収入が保証されているわけではないのです。
どうぞ覚えておいてください。独立開業した方の多くが失敗しているという現実を・・・。資格の取得は、スタートラインに立ったにすぎないのです。
それでは次のページでは、独立開業する税理士の現実について詳しくお話していきましょう。